曼荼羅模様の格子の後光から差し込む幻想的な本堂内部
山を象徴した基壇の上、2階部分に建立された本堂は、伝統的な入母屋の屋根を持つ、格式高い外観を持っています。
今までの薄暗い本堂と違い、周囲を曼荼羅模様の格子で囲まれ、暖かい光りが満々と溢れるまったく新しい荘厳な世界です。
伸び伸びとした光る屋根と、曼荼羅模様の格子が印象的な、ガラス張りの本堂外観
光天井による明るい空間
1階部分は黒い石を積み上げ山を表しています
その上の2階には左右に十三間堂を配置しそれらに囲まれて中央に本堂があります。
本堂に向かって右側の参道を建物沿いに歩いていくと、右側に水屋があり、奥には境内墓地が広がっています。
この境内墓地の一番奥の中央には仏子の塔が立っており、境内の安全と静寂を見守っています。
阿
本堂に向かって右側の小さな中庭は(阿)を表現しています。
阿は物事の始まりや、季節で言うと春を意味する言葉であり、中庭のしつらえは法則に従った樹木や石の配置と常緑樹を用いて、一年中瑞々しく見る人の心に活力を与えてくれる空間となっています。
空
寺院1階の中央にある大きな中庭は(空)を表現する空間でモチーフには宇宙の銀河の流れや惑星を用いています。
この中庭は境内内部に満々と光を降り注ぐ光の泉となっています。
吽
本堂向って左側の小さな中庭は(吽)を表現しています。
吽は物事の終わりや季節で言う秋を意味する言葉で、無法則で混沌とした配置をしています。
樹木は広葉樹を主に配置し、静かで安らぎを与える空間となっています。
本堂に向かって右側の十三間堂の2階には光に満ちた観音堂があり、中央には温和な顔をした観音様が立っています。
また、この静穏な空間は位牌堂にもなっていて、いつでも心安らかに写経が出来ます。
観世音菩薩(観音さま)
観音さまは本当は仏になるべき資格を備えた方であるが、われわれ凡夫を救うために仏さまにはならず、いつも私たちの身近なところにそのふさわしい三十三に姿に身を変えてあらわれると「法華経」の中で説かれています。